花輪線は2022年8月の大雨により、鹿角花輪―大館間の54箇所で土砂が流入するなど被害に見舞われ運休を余儀なくされた。JR東日本 盛岡支社、秋田支社は同区間で代行バスを運行してきたが、2023年5月に復旧の目処が立ち同月14日に約9ヶ月ぶりに運転再開となった。本作は運転再開を記念して盛岡から大館までを乗車・収録した。 旅の始まりはIGRいわて銀河鉄道盛岡駅から。2両編成のキハ110系に乗車し盛岡を出発。車両センターなどを見ながら好摩までのIGRいわて銀河鉄道線を走る。好摩から花輪線となり北西に進路をとり、東大更をすぎると左手前方に名峰「岩手山」を見ることができる。平野部を抜けると列車は徐々に高度を上げ山あいへと入ってゆく。新緑の季節とも重なり沿線の草花も生き生きとした表情である。田山を過ぎると米代川の渓谷を縫うように走り、やがて花輪盆地の始まり八幡平へ。景色は再び田園地帯となり鹿角花輪で列車交換の待ち合わせをした後、スイッチバック構造の十和田南へ。進行方向を変え、末広までの米代川沿いが今回の水害で最も被害があった区間となる。花輪線は復旧したものの沿線はまだ工事が残っている様子である。東大館を過ぎると列車は大きくカーブを描きながら奥羽本線をオーバークロスし、「秋田犬」及び「忠犬ハチ公」のふるさと大館へ到着する。大館駅は只今新駅舎工事中で仮駅舎となるが、そ こから目と鼻の先の施設「秋田犬の里」にハチ公像と、かつて東京・渋谷駅の象徴的存在であった「青ガエル」(初代東急5000系電車)が静態保存されていた。この様子も映像の最後に紹介する。 撮影日:2023年6月8日 晴れ時々曇り撮影列車: 普通1931D 編成:キハ110系 118編成←盛岡・大館 キハ112-118 + キハ111-118 十和田南→ 2023年11月21日発売 収録時間:180分